東京ほたる

思いのほか水面は光には満たされていなかった。

次々に流れてくる青い火の玉は、幻想的空間に魅せようと努力してくれているのだが、川べりはネオンと道路照明特に橋梁部の照明にいっぺんでかき消され、日常に引き摺り戻され、幻想なる空気は生活感の色が濃くなる。
ディズニーランドのようなわけには行かないか・・・

いっそイベントの時間くらいは震災あとの節電程度の照度でいい、町のあかりを落とし、地上(川上)の天の川に心を奪われるほどの夢空間を演出してくれないものかと切に思った。
そんな「エコの時間」を持つでもよいではないか。
観るものをよそに、下流域では小型船が10隻以上水の上を走るねずみの如くせわしなく動き回り、蛍狩りをしている光景が、上流域の優雅な眺めと背反し対極が違った意味で楽しませてくれた。
10万個のLEDを回収しているスタッフのご苦労は並大抵ではなさそうだ。


全て拾えたのだろうか・・・

浅草文化観光センターから
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